- 2020.06.15
- レンタルオフィス
シェアオフィスとコワーキングスペースの違いやそれぞれの特徴について
働き方改革が推進され、多様なワークスタイルの提供やイニシャルコストを抑えた起業の拠点としてシェアオフィスの活用を検討されている方も多いでしょう。
しかし、シェアオフィスと言っても、レンタルオフィスやコワーキングスペースなどいくつかの形態があります。
自社にとってどのオフィス形態が適しているのかがわからなかったり、
判断に迷われたりすることもあるはずです。
そこで本記事では、シェアオフィス、レンタルオフィス、
コワーキングスペースのそれぞれの違いや特徴を紹介しますので、自分にあった最適なオフィス選びの参考としてください。
シェアオフィスはレンタルオフィス、コワーキングスペースの総称
実はレンタルオフィスやコワーキングスペースなどの名称はシェアオフィス運営企業によって違うため、厳密には定義されていません。
そのため個室オフィスがあるレンタルオフィスや、個室オフィスがなく大きなスペースを共有するコワーキングスペースもすべてシェアオフィスなのです。
シェアオフィスの特徴
シェアオフィスの中でもレンタルオフィスやコワーキングスペースによってはさまざまな特徴があります。
どれも通常は月契約ですが時間貸し(ドロップイン)のところもあります。
また契約者や契約法人の専用スペースがあるところや、
コワーキングスペースのように専用部分がなくフリーアドレスのラウンジのみ利用可能なところもあります。
営業時間もいろいろで「平日プラン」「週末プラン」など利用プランを用意しているところや、受付がないところもあります。
シェアオフィスの中でもコワーキングスペースの場合は、個室がないため契約者同士が互いに刺激を受けたり、
提携関係を結んだりしやすいよう交流会やイベントを開催するところが増えてきています。
法人がシェアオフィスを使う場合は、地方から都心への新規の事業拠点や、
社屋と異なる場所に設置される小規模なオフィスであるサテライトオフィスしての利用や、
人員がどれだけ必要かわからない新規プロジェクトの人員を調整するためのオフィスとしても利用されています。
シェアオフィスの選び方
シェアオフィスは設備の共有化によってコストを抑えることができるため、
適切なサービスや料金を見極めて利用したいものです。
例えば取引先との打ち合わせ、顧客との面談が多い会社の場合では受付は重要です。
受付の質は会社の第一印象を決めるため、受付の質の良さにこだわるべきでしょう。
受付スタッフは来客対応の他にも、ティーサーブ、郵便物や荷物の預かりや配布、
場合によっては秘書サービスや電話対応も行うところもあります。
ただし、集中して作業・会議できる場所だけが欲しいのならば受付の必要性は低いでしょう。
専用スペースである個室の充実度を求めているのであれば、遮音性があるか、空調は個室ごとで設定できる個別空調か、
ビル管理サイドで設定する分割空調があるのかも調べておきたいところ。
分割空調の場合はエリアで設定されているので個室ごとの温度設定はできません。
ラウンジスペースや会議室の利用が多いのであれば、ラウンジの混雑度や私語、電話が使えるのかどうか、
ゲスト利用の可否など細かくチェックします。
会議室やミーティングルームは時間制で利用できることが多いため、
実際に使うことができるのか混雑度も調べておきましょう。
また、女性社員がいる場合は、ランチを食べられるスペースがあるかどうも重要なポイントになるかもしれません。
通常コワーキングスペースでは、飲み物はOKでも、食べ物は禁止されている場合もあったりします。
これから女性社員を雇用する予定がある会社様であれば、
是非そのあたりも営業スタッフにヒアリングしておきましょう。
では次に「レンタルオフィス」と「コワーキングスペース」のそれぞれの違いや特徴を詳しく紹介します。
シェアオフィスの用途や選び方、
メリット、デメリットなど幅広く知りたいという方はこちらの記事をご一読ください。
シェアオフィスとは? 用途や選び方、メリット・デメリットを解説
レンタルオフィスについて
レンタルオフィスはワンフロアのオフィスを一部分個室として借りられるオフィスの総称です。
さらに、狭義のレンタルオフィスは一般的に、受付や会議室、応接室などを共有しつつ、
壁で仕切られた一定の個別スペースを持つオフィスを指します。
一般賃貸オフィスよりも入居時の初期費用や料金などのコストを抑えられます。
レンタルオフィスの特徴
- 完全個室専用スペース(執務室)がある
完全個室の専用スペース(執務室)があることがレンタルオフィスの特徴です。そのお部屋に余裕があれば、そこで会議や打ち合わせも可能です。
- 費用はコワーキングスペースよりも高め
ブース席や完全個室の専用スペースがあるぶん、コワーキングスペースよりも月額の料金は高くなります。
レンタルオフィスのなかでも費用の差はありますが、基本的に個室専用スペースが広くなれば価格帯も高くなります。
また、契約時に月額利用料の1~2カ月分程度の保証料がかかる場合が多いです。
- 交流
エントランスやラウンジは共有のため一定の交流はあり、セミナーや会員制の交流会をしているところもあります。
- 契約期間
1カ月から1年程度で、半年程度の最低契約期間が設けられている施設もあります。
契約期間が短くなればなるほど月額の料金が高くなる場合が多いです。
- おすすめの利用方法
契約後、オフィスが空いていれば最短で1週間程度で入居できる場合もあります。
インターネット環境やオフィス機器などがすべてそろった状態で契約できるため、初日から業務に集中することも可能です。
手軽に業務の場所が欲しい大企業のサテライトオフィスとして、
早く拠点を決めたいスタートアップ企業、初期費用を抑えたい起業家などに向いているでしょう。
さらに、広義のレンタルオフィスには、住所のみを利用する「バーチャルオフィス」もあります。
住所や電話番号を利用して登記や荷物の受取りや転送を行ってくれます。
バーチャルオフィスは、契約内容によっては、会議室やラウンジを時間利用できる場合も多いので、
コワーキングスペースと比べて、どちらが自分の働き方にあっているのかを見比べて選んでみると良いかもしれません。
コワーキングスペースについて
コワーキングスペースとはレンタルオフィスと違い、個室がなく、
大きめのスペースでフリーランスや会社員の方まで幅広く交流、活用できるオフィスのことです。
コワーキングスペースの特徴
- 専用スペースはない
原則としてラウンジをフリーアドレスで利用するもので専用スペースがありません。
フリーアドレスの中で指定席での契約もあるが各社定義が違います。
- 交流
イベントや交流会は盛んな傾向にあります。
そもそもコワーキングスペースについて「契約者によるコミュニティが形成されている」「契約者同士で仕事のアイデアを生む場所」と定義する場合もあるからです。
オフィス入居者以外も招待されれば参加可能なコワーキングスペースもあります。
- 契約期間
月契約が主流ですが1DAY利用(ドロップイン)や時間利用もあります。
- おすすめの利用方法
1DAY利用や時間単位での利用ができることが多いため、
拠点を決めずにその日の気分や仕事内容にあわせてコワーキングスペースを利用したい方や、他の契約者と積極的に交流したい方に向いているでしょう。
個人で利用する場合は、コワーキングスペースのコミュニティに属することができるのが魅力と言えます。
会社で利用する場合は、営業や外回りの社員が利用する外出先の拠点にしたり、大きな会社の場合も社員のテレワークの場として活用可能です。
レンタルオフィスやコワーキングスペースの違いをしっかり確認しよう
シェアオフィスにはいくつかの種類がありそれぞれ特色が異なります。
そのため、どういった仕事をするのかによって選ぶシェアオフィスが違ってくるわけです。
1人で集中できる場所が欲しいのならばレンタルオフィスが適していますが、
仲間とのミーティングや会議を中心に行いたいならコワーキングスペースがいいでしょう。
また、来客が多い場合は質の高い受付も欲しいところです。それぞれのシェアオフィスの違いを知って自分に適したオフィスを選んでください。
参考: