- 2018.04.13
- コラム
ビジネスにも活用できる心理学テクニック
プレゼン上手な人や、商談上手な人は、人の心理をうまく扱える人が多いといいます。人と人が関わるビジネスの世界では、気持ち(心理)の部分が、結果に大きく影響します。気が付いたら相手の思惑通りになっていた。そんな好意を抱かせるような話し方や、説得力のある話し方を身につけるための心理テクニックを今回はご紹介していきます。
フット・イン・ザ・ドア・テクニック
「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」とは、小さな要求からスタートして、段階的に大きな要求を承認させるテクニックのことです。具体的に説明すると、最初に少額の商品を買ってもらう。すると、次は少し高い商品も買ってもらいやすくなるというものです。最近はスマホアプリなどでこの方法が頻繁に使われています。まずアプリを無料で導入してもらい、そのあと有料でバージョンアップ(課金)してもらう。最初から有料のアプリを買うよりも、こちらの方法のほうが心理的に導入しやすくなります。この方法を商談の場面で考えてみます。まずは小さな要求や小さな願いを叶えてあげることで、大きな要求を達成しやすくなるという訳です。
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック
「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」とは、本来の要求よりも大きな要求を伝え、そのあとに小さな本来の要求を伝えることで、承認の可能性を高めるテクニックのことです。「100万円貸してほしい」とお願いしたあとに「10万円でいいから」とお願いすると、最初に「10万円貸してほしい」とお願いするよりも、貸してもらいやすくなるというものです。このテクニックは様々な広告マーケティングで使用されている実用的な手法のひとつです。とても便利な方法ですが、あまり最初に大きな要求を押しつけすぎると、非常識な人だと印象を悪くする恐れがあるので、ご注意ください。
フィア・アピール・テクニック
フィアとは恐怖のこと。恐怖を煽り、それを回避する方法を提示することで、承認力を高める方法が、「フィア・アピール・テクニック」です。「この保険に入りませんか?」というセールストークより、「現在90%の人がガンになっているんです」と説得したほうが、将来に不安を感じやすくなり、承認の確率は上がります。人はもともと恐怖やリスクから回避するという本能が備わっているので、その心理をうまく活用するのがこのテクニックの肝になります。ビジネスでは様々なリスクが存在します。そのリスクを顕在化して、解決策を提示する。シンプルですが、強力なセールストークになるはずです。
ザッツ・ノット・オール・テクニック
「ザッツ・ノット・オール・テクニック」とは、商品を提示したあとに、おまけや割引をつけることで、お得感を演出するテクニックのことです。これはテレビショッピングなどでよく見かけるので、かなりお馴染みの手法かと思います。「今ならさらに○○をお付けして、このお値段!」という具合です。人はみな「お得に買いたい」「お得にサービスを受けたい」という欲求があります。間髪入れずにどんどん特典が増えていくことで「お得感」が増大していく心理学を上手く活用した好例といえる手法でしょう。ちなみにこの手法は「即買い」に効果を発揮する方法です。「じっくり検討しよう」という相手にはあまり効果を発揮しないので、商品特性や相手の状況を考えて活用していくといいでしょう。
まとめ
今回は、心理学を使ったプレゼンや商談時のテクニックについてご紹介してきました。改めて考えてみると、周囲でもよく使われているテクニックだということが分かります。この技術を意識的に使うことができれば、もっと大きな成果をあげることができるかもしれません。どれも簡単に使えるテクニックなので、ビジネス環境や業界によって最適な手法を選択して、上手く活用していただければと思います。