- 2018.05.15
- コラム
冷静な自分を保つ「客観視」を身につける
あとで考えてみたら、「なんであんなに恥ずかしいことをしてしまったのだろう」「どうしてもっとうまく立ち回れなかったのだろう」と思う経験は誰しもあると思います。冷静になってから考えると簡単なことも、その時は適切な状況判断ができないことはビジネスの世界でも、日常生活でもよくあることです。今回は、そんな時に冷静に対処できるようになるための方法として「客観視」のテクニックをご紹介します。
客観視とは?
「客観視」とは、その名の通り自分自身を第三者ととらえ、客観的にみることです。自分自身を客観視することができれば、今の自分の状態を冷静に把握することができるようになり、現状を自分の利害や感情を除いた観点で見つめることができます。慌てている人を見ると、冷静になれるってことはよくありますよね。その原理と同じで、冷静でない自分を見ることで、自分を落ち着かせる。これによって自分を上手くコントロールすることができるのです。
客観視することのメリット
感情的になる、慌てる、混乱する、こんな時に人は失敗をしたり、正しい判断ができなくなる傾向にあります。客観視することで冷静さを取り戻し、どんな時も的確で無駄のない行動を取ることができます。これはビジネスの場面でも重要な能力で、ミスの少ない人ほど、この客観視が上手くできている人が多いです。また、客観視することで、自分の偏見なしに、自分の得意分野・苦手分野を把握することができます。つまり正確な自己分析ができるということです。これができるかできないかで成長スピードは大きく変わります。良い部分を伸ばし、悪い部分を改善する。原理は簡単ですが、現状を把握して実践するのはとても難しいことです。このように冷静な自己分析ができると、深刻な悩みや衝動的な欲望に左右されにくくなります。精神的に安定した日常を送ることができるようになるでしょう。
客観視することの注意点
メリットの多い「客観視」ですが、注意する点もあります。それは客観視を意識しすぎて、自分に強制を強いることになってしまうことです。たとえば、「焦っている」ときに、「焦ってない。焦ってない。」と強制しても、逆に焦りを助長してしまいます。感情は消すのではなく、あくまで今の自分の感情を知ることが、客観視するということです。そんな時は「焦っている」という自分をしっかり肯定してあげましょう。負の感情やマイナス面を受け入れることで、冷静さを取り戻しやすくなります。慣れるまでは難しいですが、しっかりイメージを持っておくことが大切です。
客観視を実践する方法
いきなり自分を客観視するといってもなかなか難しいものです。まずは客観的な自分とは何かを知ること、そして客観的な自分に慣れることが大切です。一番いいのは、自分自身の行動をビデオで撮影してみたり、自分の話している言葉をレコーダーで録音したりして、自分で直接自分自身を観察してみることです。かなり客観的な立場で自分をみることができるでしょう。それが難しい場合は、そういった状況を想像してみるのも効果的です。また、友人や家族に「自分とはどんな人間か」聞くのもいいでしょう。それは客観的意見なので、自分を客観視するのにかなり近い状態になれます。あとは、先ほどの注意点にもあったように、強制をしないこと。ありのままの自分の感情を受け入れることがとても大切です。そういったことを繰り返していきながら、徐々に客観視をマスターしていくといいでしょう。
まとめ
今回は、冷静な自分を保つための方法として「客観視」についてご紹介してきました。かなりメリットのある「客観視」ですが、マスターするにはすこし時間がかかる場合もあります。まずは急がず、自分の感情としっかり向き合うようにしてみましょう。自分と対話することで、自分のことがだんだん理解できるようになってくると思います。