- 2018.03.16
- コラム
ビジネスで活用できる!人を動かす伝え方
商談、プレゼン、会議…ビジネスの世界では、「人に伝える」というシーンが数多くあります。ほとんど同じ内容であっても、伝え方によって印象は大きく変わってきます。人の心を動かす伝え方。説得力のある伝え方。理解しやすい伝え方。優れたビジネスパーソンは、伝え方に長けています。今回は、ビジネスで大いに活用できる「伝え方」のスキルをご紹介していきます。
相手のことを理解する
「伝える」という行為は、必ず相手が存在します。いい伝え方の基本は、どれだけ「その相手のことを考えるか」に尽きるといっても過言ではありません。相手の情報は多いほどいいです。どんな立場の人間か、どんなことが好きなのか、どんなことが嫌いなのか、時間に余裕があるか、抱えている問題はなにか、などなど。ありとあらゆる情報が、伝え方に影響してきます。相手を100%理解するのは難しいですが、「理解しよう」という気持ちは相手にも伝わるものです。話す技術を鍛えることも大切ですが、まずは相手を理解することに努めることが何より重要なのです。
ストーリーで伝える
相手にイメージさせる伝え方は、強い印象を与えます。言葉で理解するよりも、具体的なイメージで理解するほうが、記憶に残りやすくなるからです。そのイメージ力を高める方法が、「ストーリー」です。ストーリーとは、伝えたい言葉に「物語性」を付与するということ。「暖色系の壁紙にしてほしい」と伝えるよりも、「この部屋に来た人が、ホッと落ち着くような壁紙にしてほしい」と伝えるほうが、より具体的なイメージが湧きやすくなります。右脳を使ってストーリーを思い描くことで、より深い理解と共感が起こります。そして、この伝え方をすると、感情の部分により強く訴えることができるのです。分かりやすく、印象に残りやすい「ストーリー構成」を上手く活用すると、言葉に魅力が出てくるはずです。
認められたい欲を刺激する
「認められたい欲を刺激する」とは、相手が望んでいることを、伝える言葉の中に含めるということ。心理学でいう承認欲求を満たしてあげることを言います。相手が「嬉しいこと」「言ってほしいこと」「満足を感じること」を一緒に伝えることで、好意的な印象を与える効果が期待できます。この伝え方で大切なのは、「相手がどんな立場にいて、どんな考えをもっているか」を類推することです。このポイントがずれてしまうと、媚びを売っているように感じられ、逆効果になる場合もあるので注意が必要です。「自分がこうしたい」という自分本位な考えではなく、「相手が本当に求めていることは何か」をしっかり考え伝えることが大切なのです。
ギャップ法で印象を強める
ギャップ法とは強い言葉をつくるテクニックです。ある言葉を伝えるのに、その言葉単体で伝えるよりも、あえてギャップをつくることで、印象を強くすることができます。例えば、「最高で金、最低でも金。」という言葉。これは、柔道の谷亮子選手がシドニー五輪前に大会での目標を聞かれた時の発言です。ただ単に「目標は金メダルです」と言うよりも、記憶に残りやすい強い表現になっています。金メダルを絶対に獲るという強い意志も感じられます。ギャップ法をつくるには、いくつかの要素が必要になります。一つ目は、「短い言葉」であること。一呼吸、二呼吸くらいで言える言葉が望ましいです。二つ目は、「正反対の言葉」を交えること。「最高・最低」という風に相反する言葉を使うことでギャップを生み出します。三つ目は、「意外性」を入れること。普通そこでは使わない文法を用いるなど、意外性が言葉へアクセントをもたらします。なかなか難しい技術ですが、うまく活用すれば印象の強いスピーチができるようになるでしょう。
まとめ
今回は、人の心を動かす「伝え方」のテクニックをご紹介しました。伝え方については、まだまだ多くのテクニックが存在するので、気になる方は詳しく調べてみるといいでしょう。どのテクニックにも共通するのは、「相手を想う」という気持ちです。ぜひ、今回紹介したテクニックを活用して、上手な伝え方をマスターしてほしいと思います。