効率をアップさせる。「一人会議」の方法とメリット

様々な仕事に振り回され、同時に複数のことを考えなくてはならない場面は、ビジネスでは多く存在します。経営者や事業責任者ともなると、仕事以外にも、経理、事業方針、競合対策、部下の指導などなど、数えきれないほどの事象に頭を働かさねばいけません。「頭の中を整理したい」「シンプルな思考に立ち返りたい」「優先順位をつけたい」そんな時に有効なのが、「一人会議」です。多くの経営者が実践している一人会議をうまく活用することで、頭の中をすっきりさせ、効率よく行動することができるようになります。今回は、そんな「一人会議」の方法とメリットをご紹介していきます。

一人会議とは？

一人会議とは、ひとりで物思いにふける時間ではなく、「積極的に自分のことを考えていこう」という時間です。「一人会議」を行うことによって、「現状整理」「課題への対策」「物事の優先順位」「未来予測」など、自分の頭の中を整理整頓することができます。すると、物事を瞬時に決定できるようになり、行動効率も劇的にアップしていきます。実際、毎朝一人会議を行い、今日やるべきこと、スケジューリングを整理し、アイディアや自分に足りないものを考え、効率よく日々の課題解決に臨んでいるという経営者も多くいらっしゃいます。

一人会議のメリット

 いつでも、どこでもできる

一人会議のいいところは、いつでもどこでも出来ることです。毎日忙しい日々を過ごされている経営者の方々は、新たに時間を確保するというのは難しいのが現状です。でも一人会議なら、自分が集中できる環境さえあればすぐに実施できます。長距離移動をしている新幹線の中。飛行機の中。休憩中のカフェの中。お風呂の中。1日10分でいいので自分の時間を確保し、一人会議を行ってみてください。

 一人会議は行動を促進させる

自分が抱える問題を、自分自身に相談することで、「やるべきこと」がハッキリします。そして意識的に視点を変えて「やるべきこと」を「やりたいこと」に変換したり、「できない」を「できるかもしれない」に変換することで、行動を促進させることができます。また一人で行うからこそ自由な発想が生まれやすいのも特徴です。どんな馬鹿げたことも一人なら言えます。気持ちに身をゆだねて、自由連想を楽しむことで、思いもよらないアイデアに巡り合うこともあります。

一人会議の方法とポイント

 課題を自問自答する

一人会議とは、「脳内ブレスト」ともいい、自分自身の仕事状況を確認して、改善点を検討し、その場で問題を解決する作業です。まずは紙に問題を書き出してみてください。（慣れてくれば頭の中でもできますが、できれば紙やパソコンにアウトプットしながらのほうがより客観的に物事を考えることができます。）そして、各問題を自分に質問し、それぞれ答えを導き出していきます。10～15分もあればかなり深く内容を吟味できるはずです。あとは、その答えをスケジュール帳に書き込んでいけば終了です。

 逆算して物事を考える

一人会議のポイントはうまく自分に質問を投げることです。コツは「今後どうなればいいか？」と考えていくことです。すると自分がどうしたいのか客観的に考えを巡らせることができます。そして、その答えに向かって逆算で物事を考えていくと、頭の中が整理され、「やるべきこと」が見えてきますのでぜひ実践してみてください。また、5Ｗ(いつ、誰が、どこで、なにを、なぜしたか)のどれかに焦点を絞り込んで、具体的に想像しやすいカタチで問いかけ直してみると、複雑に絡んでいた記憶がひとつにつながるキッカケになったりもします。

まとめ

一人会議は「仮説思考」を促進させる考え方の方法です。結論から考えることで、筋道を立てて、やるべきことをスピーディに実行に移すことができます。限られた時間で最善の結論を効率的に出せる「仮説思考」ができると、物事の因果関係をすぐに理解できるようになり、幅広い選択肢から行動を選択することができます。ぜひ日々の業務に「一人会議」を取り込んで、業務の効率化を図ってみてください。